今日のエントリーは以前にも取り上げたダズル迷彩です。
昨今なにやら「艦コレ」とかいう物のせいで
軍艦が注目を浴びているようなのであらためて
軍艦に採用された錯視を詳しくご紹介します。
さて、第一次大戦、第二次大戦で活躍した
ドイツ軍のUボートという潜水艦をご存知かと思います。
神出鬼没の魚雷攻撃に当時、イギリス軍は相当苦戦しました。
そのUボート対策に「錯視」を採用したのです。
この頃の魚雷攻撃はすべてアナログで、魚雷は撃ちっぱなしで
まっすぐ進む事しか出来ませんでした。
そのためUボートは標的(英国船)を、目視でとらえ
進行方向、距離、速度を考慮して
標的と魚雷が丁度ぶつかる所に見込で発射していたのです。
ですから、正しい距離、速度、方向という情報が
非常に大事でした。
そこで英国軍は、そういった情報を混乱させるため
ダズル迷彩という錯視テクニックを採用しました。
上が迷彩無し、下がダズル迷彩を施した船体です。
大きさ、方向、船種など、非常に判りにくくなっています。
それなりに有効だったようで
レーダーや誘導魚雷が発達するまで
英国だけでなく、様々な国でも採用されたようです。
意外な所で錯視が使われていたのですね。
↓他にも錯視やトリックイラスト作品を多数展示中。